この声で、キミに「好き」と伝えたい。

「おっ…落ち着いてください、雨宮さん…!」

「…落ち着いてなんていられるものですかっ!!千歌はこのコンクールで優勝するために、今までどれだけー…」

「…娘さん!おそらく、声が出ないみたいなんですっ!」


スタッフに止められ、その言葉を聞いたママの顔と言ったら……。


「…は?」

…なんて言葉は出ていない。


だけど、あたしが歌えない理由もスタッフの説明もまったく理解できないという風に放心状態だ。