この声で、キミに「好き」と伝えたい。

その固い表情を、あたしの歌声で壊してみせる。

あっと言わせてみせる。


あたしは、観客席にお辞儀をした。


たった数分の歌だけれど…。

ここにいるすべての人に、至福のときを届けてみせる。


お辞儀をした頭をゆっくりと上げる。


一直線に見つめた先に、真剣なまなざしでこちらを見つめるママが見えた。

ママの表情はいつもと変わらない。


そして、そのママの隣……。