この声で、キミに「好き」と伝えたい。

「もしまた千歌になにかしたら…。そのときは、今日みたいに見逃してやんないから」


豹くんはあたしの肩に手を添えると、そっと抱き起こした。


「さっ、千歌帰ろっか」

「で…でも、いいの…?またなにかやってくるんじゃ…」

「心配ないよ。俺ってこう見えて、なんかこの辺りじゃ強い方らしいから」


そう言って、豹くんはにっこりと笑う。


…あ、いつもの豹くんだっ。