この声で、キミに「好き」と伝えたい。

そのときの小林先輩の顔と言ったら……。


3年生の中で最も歌がうまいと言われている自分が、後輩に教えられるのが屈辱で仕方がないのだろう。


眉間にシワを寄せ、あからさまにあたしを睨みつけていた。


「〜♪〜♪〜♪」


あたしのお手本の歌さえも聴きたくないのか、一見聴いているように見えて、目線は違う方を向いている。


「ありがとう、雨宮さん。座っていいわよ」