この声で、キミに「好き」と伝えたい。

…だけど。


「違う違う!小林さん、そのパートはもう少しゆったりと歌って」


あたしも違和感を感じたところで、先生もピアノの伴奏を止めた。


先生の指摘に、顔をムッとさせる小林先輩。


まるで、「私のなにがいけなかったの?」とでも言いたそうだ。


先生は小林先輩のために、そのパートを繰り返し練習させたが、あまり変化は見られなかった。


「先生、私は自分の歌い方の方がしっくりくるのですが」