この声で、キミに「好き」と伝えたい。

そんな暇があるくらいなら、歌に時間を割きたい。


あたしは右足の指に絆創膏を巻くと、何事もなかったかのように夏期講習のある音楽室へと向かった。



…ガラッ


音楽室のドアを開けると、一斉にあたしに視線が向けられた。


まだ開始20分前だというのに、すでに夏期講習参加の生徒が全員揃っていた。


毎日ここへくるたび、あたしに注がれる視線が刺々しい…。