激おこ転生幼女のモフモフ無双!

 王妃様はそんな俺に向かい、フッと口元を緩ませて続ける。
「ねぇ、フレデリック。もし、彼の領でドラゴンと見える機会があったら伝えておいてちょうだいな? 王妃が王宮で待っている。来訪の際は、とびきりのもてなしを約束するって」
 どこまでが冗談でどこまでが本気なのか、この台詞の真意もまた俺には図りかねた。しかし、俺を見つめる王妃様の目は真剣で、真意もなにもなく全て本心で語っているのかもしれないと、そう思った。
「承知いたしました。見える機会があれば、必ずお伝えいたします」
 俺の答えに、王妃様は艶美に微笑んで頷いた。
「妃よ? 我が王宮は広大とはいえ、大きい個体で四メートルにもなる客は、さすがに中に通せんだろう。玄関ホールや大回廊はギリギリいけるだろうが、彼らのでっぱった腹が応接間の扉に嵌まってしまうぞ」