「まぁ、ほほほ。ジョセフったら、ずいぶんと面白い物の例えね。その例えからいくと、女王アリは私でよろしのかしら?」
続き部屋から現れて、コロコロと笑い声をあげるのは王妃様だ。
公然の秘密となっているが、王妃様は元々は王宮の下級使用人だ。普通に考えれば到底王妃にはなれない移民一家の娘だったが、陛下が熱く望み、一世一代の我儘を通し、無理くり侯爵家の養子にして身分を整え、妃として迎え入れた経緯があった。
そんな大恋愛を経て夫婦となったから、結婚から十二年が経った今も、こちらがあてられてしまうほど二人の夫婦仲は円満だった。
「おやミレーヌ、来ていたのか。今さらわかり切ったこと。僕の女王は君以外にいない。僕は、君のために働くのさ」
続き部屋から現れて、コロコロと笑い声をあげるのは王妃様だ。
公然の秘密となっているが、王妃様は元々は王宮の下級使用人だ。普通に考えれば到底王妃にはなれない移民一家の娘だったが、陛下が熱く望み、一世一代の我儘を通し、無理くり侯爵家の養子にして身分を整え、妃として迎え入れた経緯があった。
そんな大恋愛を経て夫婦となったから、結婚から十二年が経った今も、こちらがあてられてしまうほど二人の夫婦仲は円満だった。
「おやミレーヌ、来ていたのか。今さらわかり切ったこと。僕の女王は君以外にいない。僕は、君のために働くのさ」



