「きゅー(こんにちわ、ママさん。お茶は普通のカップで大丈夫です)」
「お茶は、普通のカップでいいってさ。……あれ? どなたかお客さま?」
スカーレットの言葉を通訳しながら、ふと、奥のソファに普段領ではとんと見掛けないユーンデル王国騎士団の騎士服に身を包んだ男性を認め、そちらに視線を向けた。
王国騎士らしく、ガッシリと逞しい体躯をした二十代半ばくらいの男性は、とても端正な目鼻立ちをしていた。短かく整えられた艶やかな黒髪に、印象的な深く澄み切った緑の瞳。今は驚いたように見開かれた緑の双眸を、頭髪と同じ漆黒の長い睫毛が縁取っている。秀でた額に、少し太めの凛々しい印象の眉。鼻筋はスッと通り、シャープな頬のラインが精悍な顎、そして男らしい太い首へと続く。
彼の向かいに座るパパだって、娘の贔屓目なしに領内一のイケメンだ。だけど彼は美貌もさることながら、軍神が人型を取って地上に舞い下りたと錯覚してしまうくらい、その存在感が圧倒的だった。
「お茶は、普通のカップでいいってさ。……あれ? どなたかお客さま?」
スカーレットの言葉を通訳しながら、ふと、奥のソファに普段領ではとんと見掛けないユーンデル王国騎士団の騎士服に身を包んだ男性を認め、そちらに視線を向けた。
王国騎士らしく、ガッシリと逞しい体躯をした二十代半ばくらいの男性は、とても端正な目鼻立ちをしていた。短かく整えられた艶やかな黒髪に、印象的な深く澄み切った緑の瞳。今は驚いたように見開かれた緑の双眸を、頭髪と同じ漆黒の長い睫毛が縁取っている。秀でた額に、少し太めの凛々しい印象の眉。鼻筋はスッと通り、シャープな頬のラインが精悍な顎、そして男らしい太い首へと続く。
彼の向かいに座るパパだって、娘の贔屓目なしに領内一のイケメンだ。だけど彼は美貌もさることながら、軍神が人型を取って地上に舞い下りたと錯覚してしまうくらい、その存在感が圧倒的だった。



