手当てが終わり、鼻血の衝動も収まったところで、一人辿り着いた結論を呟く。こちらも、脳内メモに追記しようとして――。
《あたし、弱くない》
え? 突然聞こえてきた、鈴を転がしたような可愛らしい声に、思わず周囲を見回す。
けれど、右に左に首を巡らせても、人影はない。
ゴクリと喉を鳴らし、ギシギシと軋む動きで、再び目の前のベビーピンクのモフモフに視線を合わせた。
「今の声、もしかしてあなた? ……いやいや、まさかね」
《そうよ、あたし!》
目を皿にして、引き攣る声で問えば、にこにこ顔のモフモフが、元気よく答える。
耳にして、へろへろと腰が抜けた。けれど、私がペタンと床に尻もちをつくよりも一瞬早く、モフモフの前足がススッと差し出され、ふわんっと私を受け止めた。
っ!? ……なんてモコモコ! なんてふわふわ!! なんて、なんて、幸せな感触なの――!?
かつて体感したことのない極上のモフモフに埋もれ、心が宙に飛び立つ。バックンバックンと鼓動が刻み、ポタリと鼻血が垂れた。
《あたし、弱くない》
え? 突然聞こえてきた、鈴を転がしたような可愛らしい声に、思わず周囲を見回す。
けれど、右に左に首を巡らせても、人影はない。
ゴクリと喉を鳴らし、ギシギシと軋む動きで、再び目の前のベビーピンクのモフモフに視線を合わせた。
「今の声、もしかしてあなた? ……いやいや、まさかね」
《そうよ、あたし!》
目を皿にして、引き攣る声で問えば、にこにこ顔のモフモフが、元気よく答える。
耳にして、へろへろと腰が抜けた。けれど、私がペタンと床に尻もちをつくよりも一瞬早く、モフモフの前足がススッと差し出され、ふわんっと私を受け止めた。
っ!? ……なんてモコモコ! なんてふわふわ!! なんて、なんて、幸せな感触なの――!?
かつて体感したことのない極上のモフモフに埋もれ、心が宙に飛び立つ。バックンバックンと鼓動が刻み、ポタリと鼻血が垂れた。



