頬っぺたにクッキーかすをくっ付けたチビドラゴンののんきな鳴き声と、ササッと残りの菓子を背中に隠す所作から、声はなくともなんとなく言い分を察することができる。
少なくともフローラの口にした「拉致監禁」という逼迫した状況とは、乖離を感じた。
「ギュアァッ(なにが天国なものか! そんなものまで首に嵌められて、与えられる菓子にのんきに尾っぽを振ろうなど言語道断! 君には竜としてのプライドはないのか!?)」
ブルーのドラゴン殿が鋭い鳴き声とともに、チビドラゴンの首に付けられた可愛らしい意匠の首輪に向かって前足を伸ばす。
「ぎゅぁあぁぁ(わぁあっ、乱暴すんなよ! いいじゃんか、でっかい鈴とリボンまで付いてて可愛いじゃんかぁ。それに食い意地だったら女王様だって、あたいと似たりよったりだろう!?)」
「ギュッ(グッ、と、とにかく! 爺やに報せをやったから、君は迎えが来るまで大人しく向こうで待っているんだ!)」
「ぎゅあぁっ(なっ!? 爺さん呼ぶとか、マジ勘弁しろよー!)」
少なくともフローラの口にした「拉致監禁」という逼迫した状況とは、乖離を感じた。
「ギュアァッ(なにが天国なものか! そんなものまで首に嵌められて、与えられる菓子にのんきに尾っぽを振ろうなど言語道断! 君には竜としてのプライドはないのか!?)」
ブルーのドラゴン殿が鋭い鳴き声とともに、チビドラゴンの首に付けられた可愛らしい意匠の首輪に向かって前足を伸ばす。
「ぎゅぁあぁぁ(わぁあっ、乱暴すんなよ! いいじゃんか、でっかい鈴とリボンまで付いてて可愛いじゃんかぁ。それに食い意地だったら女王様だって、あたいと似たりよったりだろう!?)」
「ギュッ(グッ、と、とにかく! 爺やに報せをやったから、君は迎えが来るまで大人しく向こうで待っているんだ!)」
「ぎゅあぁっ(なっ!? 爺さん呼ぶとか、マジ勘弁しろよー!)」



