さすがに親子ほどの年の差はないのだが……。もしや、俺は実年齢よりも老けて見えるのだろうか?
こんなふうに意識がすっかり取られてしまっていた俺は、フローラの手を握る力が段々と緩んでいることに気づいていなかった。その一瞬の隙を突く形でフローラは俺の手を振り解いてピンクのドラゴン殿に駆け寄り、二~三言葉を交わすと止める間もなくそのまま飛び立ってしまったのだ。
俺はペールブルーのドラゴン殿の協力を得て、五日前と同様に彼女を追って飛んだ。
そうして体力の限界に挑戦するかのような怒涛のドラゴンフライト二時間を経て、俺が目にしたものは――。
「助けてくれー!」
精緻な漆喰装飾が美しいドリアナ城の尖塔の外壁に、銛でマントを貫かれて縫い留められた皇帝ゴンザレスが、下から迫りくる炎で炙られて命乞いをしていた。
……これは一体、どんな状況だ!? なんともシュールな光景を前にして、空いた口が塞がらない。
そうしてこの瞬間も、皇帝ゴンザレスの下では、プンプンと怒ったフローラが、比喩でなく今回もエプロンドレスで怒りの炎を燃やしていた。
こんなふうに意識がすっかり取られてしまっていた俺は、フローラの手を握る力が段々と緩んでいることに気づいていなかった。その一瞬の隙を突く形でフローラは俺の手を振り解いてピンクのドラゴン殿に駆け寄り、二~三言葉を交わすと止める間もなくそのまま飛び立ってしまったのだ。
俺はペールブルーのドラゴン殿の協力を得て、五日前と同様に彼女を追って飛んだ。
そうして体力の限界に挑戦するかのような怒涛のドラゴンフライト二時間を経て、俺が目にしたものは――。
「助けてくれー!」
精緻な漆喰装飾が美しいドリアナ城の尖塔の外壁に、銛でマントを貫かれて縫い留められた皇帝ゴンザレスが、下から迫りくる炎で炙られて命乞いをしていた。
……これは一体、どんな状況だ!? なんともシュールな光景を前にして、空いた口が塞がらない。
そうしてこの瞬間も、皇帝ゴンザレスの下では、プンプンと怒ったフローラが、比喩でなく今回もエプロンドレスで怒りの炎を燃やしていた。



