激おこ転生幼女のモフモフ無双!

《頑張って! できるだけいいヤツをもらってくるのよ!》
 私はスカーレットの毛織物を抱えて船の片付けをしている漁師のおじさんの元に走り、見事、最新式の銛との交換を果たした。
「これ、今年発売した最新モデルで、しかも明日の漁から使おうと思ってた未使用品だって」
《やったわね! 武器も手に入ったことだし、今度こそドリアナ皇帝ゴンザレスの串刺しに、しゅっぱーつ!》
「囚われのモフモフの救出に出発よ!」
 最新モデルの銛を手に、モフモフドラゴンの背に乗って、今度こそドリアナ皇帝ゴンザレスの根城を目指した。

***

 俺たちがドリアナ城から国境の山中にある草原へ帰り着いた時、空の主役は太陽から輝く星々に変わっていた。
 騎士らは皆、既に山麓の宿に移っていたが、宿に入れぬドラゴンたちはここで夜明かしになる。今も草原のそこかしこでパステルカラーのドラゴンたちが気ままに寝転がっていた。
「ドラゴン殿、ここからは俺が彼女を運びます」