「その子が皇帝ゴンザレスに囚われの身になってるの!」
《なんですって!?》
スカーレットが鋭い声をあげ、直後、もちょっと伸びてきた前足で背中に乗せつけられた。
《皇帝ゴンザレスの根城まで飛ばすわよ! しっかり掴まってるのよ!》
「うんっ!」
私が力強く頷くのと同時、スカーレットがふわりと宙に浮きあがる。
「なっ!? おいフローラ! いったいどういうつもりだ!? 待て!! 戻るんだ!!」
眼下でフレディが必死に声を張り上げていたが、スカーレットが高度と速度を上げたことで、あっという間にその姿も見えなくなった。
「ギュガッ(ふたりの後を追います。乗りなさい!)」
「ブルーのドラゴン殿! 頼む!」
フレディとフレンドラさんの声が、微かに耳に届いたような気がした。
《といって飛び出しては来たものの……。よくよく考えると、あの子はとてもじゃないけど囚われの身だなんて、大人しいタマじゃないと思うのよねぇ》
上空を飛行してしばらく経ったところで、ポツリとスカーレットが呟いた。
《なんですって!?》
スカーレットが鋭い声をあげ、直後、もちょっと伸びてきた前足で背中に乗せつけられた。
《皇帝ゴンザレスの根城まで飛ばすわよ! しっかり掴まってるのよ!》
「うんっ!」
私が力強く頷くのと同時、スカーレットがふわりと宙に浮きあがる。
「なっ!? おいフローラ! いったいどういうつもりだ!? 待て!! 戻るんだ!!」
眼下でフレディが必死に声を張り上げていたが、スカーレットが高度と速度を上げたことで、あっという間にその姿も見えなくなった。
「ギュガッ(ふたりの後を追います。乗りなさい!)」
「ブルーのドラゴン殿! 頼む!」
フレディとフレンドラさんの声が、微かに耳に届いたような気がした。
《といって飛び出しては来たものの……。よくよく考えると、あの子はとてもじゃないけど囚われの身だなんて、大人しいタマじゃないと思うのよねぇ》
上空を飛行してしばらく経ったところで、ポツリとスカーレットが呟いた。



