激おこ転生幼女のモフモフ無双!

「おい! フローラ!?」
 スカーレットを目にするや、私は強引にフレディの手を振り解き、合流した竜騎士の皆さんへの謝罪もそこそこに、真っ直ぐに彼女のもとに駆け寄った。
「スカーレット! 竜の仲間であなたの他に食いしん坊な子っている!? たぶん、小さい子よ!」
 スカーレットは少し考え込むようにして、はたと思いついたように口を開く。
《一匹いるわね。事情があってお城で預かってたんだけど、その子ってばよりにもよってあたしのとっときのお菓子を黙って食べちゃったのよ! 信じられる!?》
「その子って、今もお城にいるかわかる!?」
《……そういえば、ここのところ姿を見てなかったわね》
 っ、なんてことだ!!
 耳にした瞬間、脳内にプルプルと震えながら救出を待つ、いたいけなモフモフの幻影が浮かぶ。
 メラメラと皇帝ゴンザレスへの怒りが燃え滾った。
「もう許せない! スカーレット、ドリアナ帝国のお城に飛んで! ドリアナ皇帝ゴンザレスを串刺しにしてやるわ!」
《フローラったら、急にどうしちゃったのよ!?》