なんてことだ! おばあさんはご主人に続き、息子さんまで奪われてしまったというのか……! 苦しさに喉が詰まり、気道が張り付いたようになった。
「……竜は? おばあちゃんは、息子さんを焼いた竜を恨む?」
やっとのことで発した声は、ひどくざらついていた。それでも、絞り出すようにしておばあさんに問いかけた。
「いいえ、私が恨むのは人。人ほど残酷になれる生き物はいない。息子を殺したのは竜じゃない。竜の逆鱗に触れる所業を命じた皇帝ゴンザレスよ」
返す言葉がなかった。なにより私には、おばあさんに対してなにか言う、資格すらないと思った。
「それと、皇帝ゴンザレスの他にもうひとり、発端となった者がいる。私利私欲に目が眩んだ軍幹部も同罪ね」
「え?」
「……竜は? おばあちゃんは、息子さんを焼いた竜を恨む?」
やっとのことで発した声は、ひどくざらついていた。それでも、絞り出すようにしておばあさんに問いかけた。
「いいえ、私が恨むのは人。人ほど残酷になれる生き物はいない。息子を殺したのは竜じゃない。竜の逆鱗に触れる所業を命じた皇帝ゴンザレスよ」
返す言葉がなかった。なにより私には、おばあさんに対してなにか言う、資格すらないと思った。
「それと、皇帝ゴンザレスの他にもうひとり、発端となった者がいる。私利私欲に目が眩んだ軍幹部も同罪ね」
「え?」



