激おこ転生幼女のモフモフ無双!

 そうしたら、なんと魅惑のモフモフも、ピッタリと私の後を付いてきた。へへへっ~。
「よっ、フローラ。起こしちまって悪かったな」
「ううん、もう起きてたよ。それより、昨日の打ち身は大丈夫?」
「なーに、あんなのは怪我のうちにも入らねぇぜ。……むしろ打ち身より、痒きむしった痕の方がヒリヒリと……っと、いや! なんでもない。とにかく、俺は問題ない!」
 ユルグさんは「怪我のうちにも入らねぇぜ」の後、なにやらゴニョゴニョと言っていた。よく聞き取れなかったけれど、最後の「問題ない」が聞き取れたからいいのだろうと判断する。
「ところでこんなに早くからどうしたの? これから早朝訓練でしょう?」
「ああ、この後訓練に向かえば十分間に合う。それより昨日、人気の菓子屋の話をしただろう? 荷物の中にたまたまそこのアメちゃんがあったから、フローラにやろうと思ってな。ほら」
 ユルグさんは、棒がくっ付いたおっきな渦巻きのキャンディーを差し出して微笑んだ。
「わぁっ! ありがとう!」