昼時に戻ってきた早々に色んな人に話しかけられた彼女に声を掛けるのは恥ずかしかったけれど、最近はそれにも少し慣れてきたように思える。



「ほら、みなみ呼んでるよ」


少なくとも彼女といつもいる友達には慣れてきた。





「しょうちゃんごめん、おまたせ」


未だに少しの視線はあるけれど、気にならないくらいの数にはなってきたから、みんな最初だったから気になっていただけなのだろう。





「どこで食べるの?」

「橋田先輩に部室譲ってもらった」

「部室?」

「うん、部長と橋田先輩付き合ってて昼は毎日部室で食べてる」



部長がいつも弁当を作って橋田先輩が弁当箱を洗ってるらしい。


そもそも陸上部だった橋田先輩が文芸部に入ったのも、部長と付き合ったからだと教えてくれた。