それぞれが家庭科室から拝借した食塩を持ち、白川先輩が先陣、藤原はドア付近で警戒という簡単な役割を決めてプレハブ棟へ向かう。
外は口を開くのが億劫なほど暑くて、生徒会室のある校舎から旧体育館への渡り廊下を歩くだけで、汗が滝のように吹き出した。
少しの緊張を含んだ嫌な汗だ。
プレハブ棟は昨日と変わらず……いや、昨日のことがあったから、心做しか陰鬱な雰囲気を纏っているように見えた。
どうしても、あのポルターガイストを思い出してしまう。
あたしたちはドアの前でゴクリ、と唾を飲み込んだ。
言い出しっぺの美保さんも、できることならここには来たくなかったんだろう。
演劇部の部員が皆嫌がるのも分かるって感じだ。
「じゃあ、開けるから」
意を決して、白川先輩が鍵を開け、ドアノブに手を掛けた。
外は口を開くのが億劫なほど暑くて、生徒会室のある校舎から旧体育館への渡り廊下を歩くだけで、汗が滝のように吹き出した。
少しの緊張を含んだ嫌な汗だ。
プレハブ棟は昨日と変わらず……いや、昨日のことがあったから、心做しか陰鬱な雰囲気を纏っているように見えた。
どうしても、あのポルターガイストを思い出してしまう。
あたしたちはドアの前でゴクリ、と唾を飲み込んだ。
言い出しっぺの美保さんも、できることならここには来たくなかったんだろう。
演劇部の部員が皆嫌がるのも分かるって感じだ。
「じゃあ、開けるから」
意を決して、白川先輩が鍵を開け、ドアノブに手を掛けた。



