「実は…私も疑いました」

まあさっきまで疑っていたと言うのが
本当ですけど

「だろうな
まあ…仕方ないけどな…疑われても。
でも言っておくが、俺は男に興味ないから
桐谷は至って普通の秘書。
まあプライベートでは親友だけどな
俺は健全な男。
ちなみに男じゃなくて女が好きだから
特に胡桃が好きだから。」

露骨に女が好きとか
何言ってくれてんの。

え〜!今…どさくさに紛れて
また私を"好き"って言った〜⁇

こんなイケメンに"好き"って言われたら
キュンとするんですけど…正直な所
でも社長だしなあ

先輩に言われたらキュン死してしまうかも…
脳内は先輩でいっぱいになっていた

「あっ!それより大事な話がある」

そう言うと服を避けて私の隣に座り出した

「大事な話ですか⁇」

脳内の先輩の顔が
シャボン玉が弾けるように消えた

社長は目線を部屋全体に移し

「この惨劇…」

ポツリと言った

わかります。この惨劇…言われなくても

「これから秘書としてやってもらうけど
プライベートの秘書もしてもらいたい」

この社長は一体全体何が言いたいのか⁇
プライベートの秘書とは聞いたことがない

「今日からお前はここに住んで
家の事をしてもらいたい」

変なワードが出てきたんですけど
ここに住んで⁇

私は社長と住むと言う事⁇
いやいや〜無理!無理!

「あの〜社長〜それは…無理です」

キッパリ断った