「……たしかに」



どうやら莉真ちゃんも想像したらしかった。



「でも、あの氷の王子も仮にも男なわけだし?最近はめっきり氷も溶けてきた気がするし。まあ備えあれば憂いなしだよ」



「たしかに備えは大事だけど~…でもヒモというのはやはりパンツとして心許ないといいますか…!」



「水萌」




莉真ちゃんが他の下着を物色しながら言う。




「嫌なら無理にしなくてもいいと思う。こんな所まで連れてきちゃったけど」


「莉真ちゃん?」


「朝比奈那月、けっこう水萌のこと好きそうだし。水萌が嫌がることは無理にしてこないと思うよ」




…それは…そうかも。


だって朝比奈くんってすごく優しいから。でも…




「全然嫌じゃないよ莉真ちゃん!!」


「え、そうなの?」


「うん!!たしかに未知の世界すぎて不安はあるけど、私朝比奈くんとはずっと一緒にいたいからさ!

ずっと一緒にいたらいつかはするでしょ?どーせいつかするんなら早めに済ましとけ!みたいな?」



「…そんな…夏休みの宿題かよ」




莉真ちゃんが苦笑した。