「え、ゆかりってまさか3年のゆかり先輩?こないだ那月のこと誘拐したオネーサン?」 「勝手に覗くなよ」 「デートって、は?なにおまえ、ゆかり先輩と付き合うことにしたの?」 「…してねーよ」 「じゃあ何でデートすんだよ」 「…一回デートしてから付き合うか決めてほしいって言われたから」 「それでデートすることにしたの?那月が!?」 まるで未知との遭遇を果たした、みたいな顔で俺のことを見てくる柊平。 「……あいつが」 「え?」 「あいつが、見てたから」