私の隣で笑って

私には先輩が人をしばらく好きになる気がない意味が分からない。でも私は大好き。先輩は私の前で素に慣れないってこと。先輩の隣にいるべき人が私ではないこと。

「告白…明日で最後…ちゃんと諦めなきゃな…」
なんてこと思ってたんだけど…

「わ〜んなんで〜!!遅刻だよぉ〜!!」今私は全力で階段を登っている。既に10分遅刻。

「せんぱいっ!!!」

「遅刻はダメだったんじゃないの?」と優しく笑う先輩。優しすぎるよぉ。そんな先輩は急にお話を始めた。

「ぼくさ、1年前まで幼なじみと付き合ってた。幼稚園の頃からの中でずっと好きって言ってくれてた。けどさ、高校で初めて違う道を歩んでたらいつの間にかあっちにはぼくより大切な人ができた。バカらしいよね。10年以上の恋があっさり終わったんだ。」

そう言って先輩は切なそうに笑った。