勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。

うーん……




黙り込んでいる九条さんをちらり。




私も九条さんにちょっとだけ聞いてみたいな。




お水を一口飲んで、



ずっと気になっていることを九条さんにたずねてみる。





「九条さんは、その、彼女は、いるんですか?」





その答えを知りたいような、知りたくないような。




でも、やっぱり聞かなければ良かった。




だって、彼女がいるって言われたら、どうしようっ。




すると、あっさり答えた九条さん。





「今はいないよ。つうか、彼女がいたら見合いなんて行かないだろ」





イマハイナイ。





なんて大人な発言!