「どうしたの、彩梅?」




「ううん、なんでもない! ごめんね、話の途中だったね」




お昼休みにみんなでお弁当を食べていたら、



九条さんが通っているK大学の話になって、



思考停止してしまった。





「それで萌がね、外部進学を決めてオープンキャンパス行くんだって」





「彩梅はこのままうちの大学だよね?」





「うん!」





返事をしつつ、サンドイッチをぱくりっ。




あれから3日が経ったものの、いつも通りの平和な毎日。




『婚約破棄を前提に九条さんと形だけつきあう』という



よくわからない状況に動揺したけれど、



さすがに、おじいちゃん達も婚約なんて早すぎるって、



気が付いたのかも!




女子高生が婚約だなんて、普通じゃないし!