その写真のほとんどは、楽しそうに笑ってる俺の写真。




「俺、こんな顔して笑ってる?」




「……はい」




こんなに柔らかい表情で?




「彩梅の目には、



俺ってこんなに優しく見えてるんだな……」




「九条さんはいつも優しいですよ?」




写真から彩梅の想いが伝わってきて、たまらない。




「あの、……隠し撮りしてごめんなさいっ」




「いいよ。俺も今度、彩梅のこと隠し撮りするから」




「だ、ダメですっ! 絶対ダメ」




そう言いながら楽しそうに笑う彩梅との距離が縮って、



すっと離れる。




彩梅の甘い匂いが香る部屋で、



ベッドに並んで座ってるこの状況は、



けっこうキツイ。