彩梅はこっちの気も知らずに、



ベッドに腰かけアルバムを開いて、ニコニコと笑っている。




窓から差し込む太陽の光が彩梅の笑顔に輝いて、



思わず目をそらす。




まぶしすぎるんだよ、ほんとに。




「ほら、コタロウ、すごく可愛いですよ」




彩梅が手にしているのは、



コタロウの写真を加工したフォトブック。




リボンやシールで綺麗にデコレーションされた写真のなかには、



彩梅と俺の写真もある。




「こういうの、流行ってんの?」




「はい、友達の誕生日プレゼントに作ったりしてます。



コタロウくん可愛いから、すごく楽しかった」




そう言って照れてる彩梅から目をそらす。



いきなり、大人びた表情を見せるのはやめてくれ。




「あ、この写真のデータ、欲しい。いつ撮ったやつ?」




「この前のお散歩のときに。



あ、九条さんと写ってるのもありますよ。



いま、送りますね!」




そういって、彩梅が差し出したスマホには、



俺の写真ばかりが何枚も保存されていて……




「ダ、ダメ‼ 見ちゃダメ‼」




慌ててスマホを隠した彩梅の手をつかむ。




「彩梅、これ、隠し撮り?」




じろりと睨むと、びくりと彩梅が青ざめる。



ヤバイ、可愛い。



「それ、見せて」




「うっ」



彩梅が真っ赤な顔をして、



おずおずと画面を差し出しす。