飼い犬は猛犬でした。


「アイツに目移りしないでくださいよ……マジで俺だけのものになってください」

 アイツっていうのはきっと響くんだ。
 涼輔くんの目にはそう映ったのかな? わたしは響くんのことは何とも思ってないというか……逆に学校での一件が気がかりで……

「大丈夫だよ……響くん、わたしのこと嫌いだと思うから」
「鈍感なのも大概にしてくださいっス……」

 涼輔くんは大きなため息をつき、そう呟いた。

 ……もう、心配性すぎだよ。そんなに気にすることないのに。

「――あんま自覚ないよーなら、お仕置きするッスよ?」
「お仕置き……?」

 まずい、嫌な予感が……なんて気付いた時はもう手遅れで、涼輔くんは獲物を捉えたようにフッと笑みを浮かべた。

「そー、こんな風に……」

 涼輔くんは、わたしの首筋にキスを落とした。

 突然の出来事で、思わず身体がビクリと跳ねるも、涼輔くんはお構いなしに、首筋から唇を離さない。

 首筋にチクリと痛みが走った直後、次はペロリと舌で舐められ、小さな吐息が漏れた。

「ん……ッ」

 その吐息が聞こえていたのか、涼輔くんは口を塞ぐような荒いキスを施した。