side 涼輔
 * * *
 

 これは、俺が人生のドン底に突き落とされた日の話。


「いっ……てぇ……」


 周りより少し背の高い中学三年生ってだけで調子乗ってる、カッコつけてるとイチャモン付けられて、大の大人にボコボコにされた。


 そのストレスで、俺は人生で初めて酒を飲んだ。

 嫌なことを忘れられるって誰かが言ってたような気がして、気付いたら死ぬほど酔っ払っていた。


 頭が未だにガンガン殴られてるかのように痛む。生傷の痛みも相まって身体中痛い。


 やっべ、マジで吐きそー……



「大丈夫……?」


 道端で倒れている俺に声をかけてくれたのは……メイドさんだった。