「....灰原..先生?」


(なんで先生がここにいるの?)


「如月はひとりぼっちで苦しいんだよね


ずっと一緒にいた親友が離れていって。


俺だったら絶対、離さない。だから、


俺に依存すればいいよ。」


そう言って私の手を握る先生。


先生は綺麗な黒髪で、妖しく微笑む。


この時の私は誰かにすがりたい一心で、


黒い悪魔の手を私は取ってしまったんだ。


「先生、苦しくてたまらないの。寂しい


お願い、助けて...」


次の瞬間、先生はカーテンを閉めてそっと


耳元で囁いた。


「...捕まえた。もう絶対離さない。」


「せんっ.....んっふぁっ」


そう言ってキスをされて、気づいたら先生


の腕の中。


「せんせ、苦し....んぅ、ふっ」


「....はぁ、如月かわいい俺だけの如月


如月。誰にも触らせない。」


先生の手がやけに冷たくて、私を見つめる


目が笑っていなくて、私はゾッとした。


もしかして、私は取っちゃいけない手を


取ってしまったんではないだろうか。


...でもなんでだろう。先生のキスは嫌じゃ


ない。むしろ安心するんだ。

 ・・
「茉莉、これからよろしくね?」


妖しく艶っぽい先生の笑みに胸の高鳴りが


止まらない。


....そのあとに受けた首筋のキスマーク、


これはきっとーーーーーー


「悪魔の契約」