好きって言いたい。

「ゆーずっ、おっはよ!」




可愛らしい声と共に、ドンッと背中を叩かれる衝動がした。

隣に、小柄な女の子が現れる。




「おはよ!夢空~!」




その子は、私の親友・朝海夢空(あさみゆめあ)。可愛らしいのは名前だけではなく、見た目もだ。

真っ白で濁りのない肌にぱっちりとした大きな二重の瞳、形のいいさくらんぼのような唇など、お人形さん要素がぎゅーっと詰まっているような女の子だ。

腰くらいまである明るめな茶色の髪は緩く丁寧に巻いてあって、顔は薄く化粧済み。

私とは正反対の、女子力の塊だよ。

そして、他校に優しいイケメンエリートの彼氏を持っている。

ほんとに神様って不公平。


ブレザーの上に少し大きめなブラウンのマウンテンパーカーを羽織って、そのポケットに手を突っ込みながらニコッと可愛く笑っている。

春だけどまだ肌寒い風の吹くこの朝に、こんなに華奢で可愛い子が外にいていいものか…。(夢空バカ)




「佐竹も、おはよ。」

「はよ。」




湊にも軽く挨拶をする夢空を横目で見ながら、思う。

ああ、今すぐ暖めてあげたい。

ジャージのズボン貸してあげたいよう…。

この前、貸してあげるって言ったら「ダサいからやだ。」って言われちゃったんだよね。