「康太くん、ごめんね〜心配かけて。」


お母さんが救急車に運ばれた翌朝、お母さんはニコニコ笑ってベット上に座っていた。


「いえ、もう体調大丈夫なんですか?」


「すごい元気よ!久しぶりにこんなに寝たわ。」


確かに昨日に比べてとても顔色は良い。


私が知っている明るいお母さんだ。


「良かったです。倒れた時はほんとに心配だったんで…」


「あ、そうそう。康太くんなんで私が倒れたって分かったの?コップ落として割れたらしいんだけど音、隣まで聞こえてた?」


お母さんがそう聞くと康太は答えに迷って目がキョロキョロ泳いだ。


嘘つくの下手くそだなぁ。


「いや、たまたまおばさんが倒れてるのがカーテンの隙間から見えて…」


康太がお母さんから目線をそらしながら一生懸命答えるとお母さんはくすっと笑った。


「そう…やっぱりあれは夢だったのかしら…」