夕日が空を赤く照らす時間、私と康太は帰り道を歩いていた。
「久しぶりじゃない?委員会がこんなに早く終わったのって!」
「そうだなー…久しぶりだな。」
康太は携帯を見ながら私に生返事を返す。
真剣に携帯の画面を見つめ、ブツブツ独り言を言っている。
「康太ー、ずっとさっきからそれ見てるけど何?それ。」
「え?あ、これ?これは応援団の動画。俺のソロパートがあって…」
と、画面から全く視線をそらさず私の質問に答える。
ほんと、やる気なかった最初の康太はどこに行ったのやら。
あの、リレー練習の騒動の後康太とクラスメイトは少しずつ距離を縮めていた。
クラスメイトのみんなは実行委員である康太を頼るようになり、康太は大津くんを頼るようになった気がする。
ちょっとずつ、だけど確実に康太は前に進めている。
このまま私が亡くなる前の康太と同じくらいになれればいいんだけど。
あの康太の笑顔が取り戻せれば私はもう何も思い残すことはない。
「久しぶりじゃない?委員会がこんなに早く終わったのって!」
「そうだなー…久しぶりだな。」
康太は携帯を見ながら私に生返事を返す。
真剣に携帯の画面を見つめ、ブツブツ独り言を言っている。
「康太ー、ずっとさっきからそれ見てるけど何?それ。」
「え?あ、これ?これは応援団の動画。俺のソロパートがあって…」
と、画面から全く視線をそらさず私の質問に答える。
ほんと、やる気なかった最初の康太はどこに行ったのやら。
あの、リレー練習の騒動の後康太とクラスメイトは少しずつ距離を縮めていた。
クラスメイトのみんなは実行委員である康太を頼るようになり、康太は大津くんを頼るようになった気がする。
ちょっとずつ、だけど確実に康太は前に進めている。
このまま私が亡くなる前の康太と同じくらいになれればいいんだけど。
あの康太の笑顔が取り戻せれば私はもう何も思い残すことはない。