大津くん…


私の事そんな風に思ってくれてたんだ。


「うるせえよ、分かってんだよ。俺も…でもどうしたらいいかわかんねえんだよ!あいつのいない世界でどう生きていけばいいんだよ…笑ったらあいつを忘れてるみたいで嫌なんだ…」


康太は苦しそうに弱々しく答えた。


ズキンと心が痛む。


神様がいるならどうか康太から私の記憶を消して欲しい。


私は大丈夫。


だけどもうこんな康太見てられない。


苦しいよ。


「なぁ、俺はお前が大切だよ。お前が東堂を思っている事と同じくらい。だから笑って欲しい。竹中もそう思ってる。俺や竹中のために笑ってくれ。それなら東堂を忘れた事にはならないだろ。」


ま、俺らのせいってことだしなとニコニコ笑う大津くん。


「すぐには無理だ。けど考えとく。」


康太はそうやって短い返事をしてクラスメイトの元へ向かった。