大津くんだ。


「大津、ありがとう。佐々木も頼むぞ。」


先生の言葉にニカッと笑う大津くん。


大津くんの笑顔って本当に太陽みたいだな。


康太も前はこんな笑いしてたのに…


「じゃあ決まりですね。生徒会には私から報告しておきます。」


「おぅ、竹中ありがとう。じゃあ種目決めするぞー」


そう言って先生は黒板に種目の参加人数を記入していく。


私は真穂のところに行く。


「真穂、ありがとう。」


「いや、美春のお願いがあったからだよ。ありがとう。でもまだこれからだよ。」


「うん。そうだね。」


真穂が康太に実行委員を推薦したのは元の康太に戻すため。


これからどうやって康太を元の笑顔に戻すのかが大事なんだ。


体育祭実行委員は嫌でもみんなと関わりを持つ。


それで少しでも前の康太のように戻ってくれれば…


私の死から少し解放してもらえればいいんだけどな。