「東堂さん…仲良くなる前に入院しちゃってそのまま会えなくなっちゃったもんなぁ…」


クラスメイトはそう寂しそうに呟く。


私の事、覚えてるんだ。


そしてクラスメイトの女の子は真穂にこう言った。


「東堂さんっていっつも笑ってる印象なんだよね〜もっと一緒に思い出作りたかったなぁ…」


「そうだね、美春もそう思ってるよ。」


真穂はその言葉に相槌をうち、そう言った。


それから私を見て"ね?"と笑いかける。


なんだ、いるじゃん。


ちゃんと私がいた事は残ってる。


私は短い間だったけど、


少ない時間だったけど、


ここに"生きてた"んだ。


ちゃんと。


私の涙ぐむ顔を見て優しく笑う真穂はクラスメイトと移動教室に向かった。


私はそのまま真穂達の背中を涙を流しながら見ていた。


学校のチャイムが鳴り響いた。


それでも私はそこから動かず、涙を流し続けた。