君は私が闘病して辛い時何度も励ましてくれた。


なのに、私は死んでしまって泣いてる君には何もしてあげられない。


すごく悔しい、かなしい。


君には未来があるんだよ。


私にはない輝く未来がある。


私のことを忘れて欲しくないけど、君の未来を悲しませるための存在にはなりたくないんだ。


お願い、笑って生きて。


私の分まで笑って…?


いつもみたいに私の好きな笑顔で、優しい声で名前を呼んでよ。


この思い、君に届け…


そう強く願ったら…私は成仏できずに幽霊になってこの世にとどまってしまった。


目を開けると、そこは私の家の前だった。


「うっそ、戻ってきた…?」


全く何故か分からないが、私は高校の制服を着て家の玄関に立っている。


死んだ時はパジャマだったのに何故制服?


そう思ってふと思い出す。


そういえば私、お母さんに死んだら制服を棺桶に入れてくれとか言ったっけ?


縁起でもないこと言わないでって怒られたけど…守ってくれたんだ。


紺色のブレザー、チェックのスカート。


憧れていた制服。


高校3年の時にはほぼ体調が悪くなってたから最近着れてなかったんだよね。


久々でちょっと嬉しいかも。