「康太はたくさんのことしてくれたよ。私は幸せだったよ。」


私がそう笑って康太を見ると、康太は悲しそうに力なく笑った。


康太、痩せたね。


もともと細くて食べても太らないとかいう羨ましい体質だったけど…


なんか、そういうのじゃない。


痩けた、というのが正しいんだろう。


「康太。ちゃんとご飯食べてる?」


「なんだよ、いきなり。お母さんかよ。」


「康太は好き嫌い多いからな〜」


「いつの話だよ」


「ピーマン食べれなくて泣いてたじゃん」


「それ小学生の時の話だろ、もう食べれるからな」


そう言って康太は笑う。


よかった、笑ってくれた。


康太の笑顔が見れて安心する。


でも…こんな痩けた康太にしてしまったのは私なんだよね。


私が悲しませた…


違う、私の病気が悲しませたんだ。


病気させなければ…私はこうやって"生きて"康太の隣にいれたのかもしれない。


そんなことかんがえたらキリがないのは理解してる。