君が呼ぶから帰ってきたよ

裏を見ると何か書かれている。


"Kへ
私はあなたに出会えた私の人生に感謝します。あなたが今日も幸せでありますように大好きな笑顔で笑ってますように"


美春…こんな所にメッセージ書くなんて…


「美春、どんだけ俺の事を考えてくれてんだよ…」


俺の事大切に思いすぎだろ。


涙が溢れるのを目頭を抑えてこらえる。


俺はこれからも美春を思い出しながら時おり、寂しくなってちょっぴり泣いて生きていくのだろう。


それは美春にとっては俺に辛い思いさせてると罪悪感を感じることかもしれないけどこれは美春を大切に思うからこそだと思って許して欲しい。


だけど、その代わりこれだけは誓う。


どれだけ寂しくなっても俺は美春の言ってた俺の笑顔は見失わない。


もう二度と。


外に出て空を見上げる。


太陽からの光が惜しみなく降り注いでいる。


「美春、俺頑張るから。笑って生きていくから見守っててよ。」


"うん、康太見守ってるからね"


美春がそう言って笑った気がした。


「よし、テストの採点でもするかー」


俺は空に笑いかけてまた学校へ戻ろうと1歩踏み出した。