「酒井、サッカー部の練習見るのが好きなのか?」


「先生、察しが悪いしデリカシーが無いです。」


「え!?ごめん、何か悪いこといった?」


「サッカー部に好きな人がいるんです。ここ、サッカー部の練習風景がずっと見れるんです。」


そう言いながら酒井は片時もサッカー部から目を離そうとはしない。


窓からグラウンドが見えるのは知ってたけどサッカー部のことも見れるんだな。


そう言えば美春が戻ってきてから久しぶりに学校に来た日、大津真穂と一緒に教室いたな。


あの日、もしかして俺の練習を見ていたのだろうか?


もしそうだったら、もっと練習頑張るべきだったな…


「先生、先生は恋をするってどういうことだと思いますか?」


「え?」


酒井からの突然の質問に俺は固まる。