「俺も本当に美春と過ごした時間は幸せだった。多分この先もずっと幸せだ。ありがとう。また俺に会いに来てくれて…」


そう言って康太は私に優しく微笑む。


本当に優しい笑顔で私は涙がこぼれる。


そして私はゆっくり頷いた。


良かった、笑ってくれた。


これで安心して消えることが出来る。


そう思った瞬間、私の体が光に包まれる。


手や足がどんどん消えていく。


あぁ、ついに来てしまった。この時が。


「康太、目を閉じてもらっていい?消えるところなんて見られたくない。酷い顔してたらそれが私の最期の姿ってことでしょ?それは嫌だ。」


「は!?でも…」


「お願い!」


私が必死にお願いすると康太はしぶしぶ目を閉じた。


康太、本当に私は何度ありがとう伝えても足りないと思っているんだよ。


私がいなくなってこんなに悲しんでくれて泣いてくれて…