せっかく笑顔見れたのに。


違うか、私が泣かせてるのか。


「康太、お願いがあるの。」


私がそう言うと目を真っ赤にした康太が私の目を見る。


「康太にはこれから先多分辛いことや悲しいことたくさんあると思う。だけど私は傍にはいられない。何も出来ない。励ます言葉も言ってあげれない。」


私がそう言うとやめてくれと言わんばかりに康太は首を振る。


それでも私は言葉を続ける。


「でも忘れないで。私が康太を大切に思っていることを。私はどんなときも康太の味方でいるよ。例え姿が見えなくても二度と会うことが出来なくても1番に願っている。康太が幸せでありますようにって。毎日笑っていられますようにって。」


「やめてくれ、こんな…俺は美春がいないと…」


「大丈夫だよ、私がいなくても。康太には大津くんがいる。真穂がいる。クラスメイトのみんなもいる。涼子ちゃんもプリンも…たくさん周りにいる。もう康太は大丈夫のはずだよ。」


「美春の代わりにはならない…美春がいたから俺は頑張れたんだ。俺は美春のことが…」


そう言いかけた康太の口の前に人差し指をそえる。


目で言わないでと訴えた。