「美春!体が…」


真穂に言われて自分の体をみると左手だけじゃなくて体全体がすけて消えかかっていた。


直感で分かる。


私はもう消えちゃうんだと。


康太を急いで見るとまだ応援団のみんなと話していて私の変化には気づいてない。


今のうちに離れよう。


気づかれる前に。


「真穂、ごめん。後はよろしく。」


私が急いでその場から立ち去ろうとすると待ってと弱々しくもハッキリ真穂の声が聞こる。


「本当に行っちゃうの?」


私の顔はを見ずに消えかかっている私の足を見ながら言う。


「行くよ、真穂今までありがとう。」


私はそう言って康太と逆方向に走り出した。


走りながらちらっと振り返ると泣いていて肩を震わせる真穂と笑う康太が目に入る。


康太、もう大丈夫だね。


私は康太の笑顔が見れて本当に良かった。


私のせいであなたは何度も自分を犠牲にしたはず。


でももういいんだよ、大丈夫。


私は本当に幸せだった。


さよなら、康太。