｢美春、1番前で見とけよ。絶対かっこいいとこ見せるから。｣


康太は真剣な顔で私を見つめる。


真剣な眼差しに胸がときめく。


これだから康太は困るんだよな…


"全部私の為の行動"。


そう思ってしまうから、自惚れちゃうんだよ、私は。


｢もちろん！しっかり見とくよ。｣


私は笑顔で言うと康太は満足そうな顔をして応援団のみんなとの集合場所へ走っていった。


私はその後ろ姿を見つめる。


周りの女子達が康太を見て振り返る。


そして、かっこいいとかあれ佐々木先輩だよとか褒める言葉が飛び交う。


康太、モテモテじゃん。


本人は全く気づいてないんだろうけど…


そうでしょ、私の大好きな人はかっこいいんだよ。


それだけじゃない、優しくて頼りになって心配症で…笑顔が素敵なんだよ。