哀愁の彼方に

生きた二人は、奈落よりも遥かに幸せを感じていたに違いない。それは、人間の命への尊
敬であった。人間の性善なる思いへの憧れであった。だからそこ彼らは、奈落の中で洋々
と生きてこられた。
 もう、ゆっくりと休ませてやって欲しい。
その功績もその努力も、誰にも知られることなくこの地で心ゆくまで休ませてやって欲し
い。




- 1 -

- 1 -