「葉月くん、葉月くん」


「んー……」


眠っている葉月くんの体を揺さぶり、声をかける。


「葉月くん、起きてください」


「……」


とりあえず先に自分の身支度を済ませて朝ご飯を作り終えたあとは、まだ起きてこない葉月くんのことを起こしに来ていた。


葉月くんったら、目覚ましはもうとっくに鳴ってるはずなのに、全然起きる気配がなくて。


一見しっかりしてそうに見えるけど、実は朝は弱かったりするのかなぁ。


「んー、無理。まだ眠い……」


かすれた声で呟く彼。


「でも、そろそろ起きないと遅刻しちゃうよ」


「じゃあ、あと10分……」


「えぇっ!? ダメだよ。起きてっ」