香苗さんの声がして目を開ける。
「見て見て、優愛ちゃん!」
香苗さんに腕を引かれ全身鏡を見ると、そこには別人の様な私が映っていた。
「す、凄い………。」
初めてのヘアメイク………。
「優愛ちゃんは元が良いから、メイクはナチュラルにしたけどねー!うん、浴衣も似合ってる!」
香苗さんは興奮気味に私の手を取ると、寝室から出た。
「翔琉~!終わったよ~!」
「おぉ、ありが………。」
私を見て、何故か固まる先生。
そんなに変だった………?
しばしの沈黙の後。
「か、可愛いぃぃぃ!」
先生は叫んだ。
「でしょー?………あ、もう花火大会やってるみたいだから、行ってきたら?」
「おう!ありがとなっ!」
「優愛ちゃん、この巾着に必需品だけ入れて持っていきな?」
香苗さんに渡されたのは、浴衣と同じ柄の巾着。
「ありがとうございます。」
そこにスマホと財布だけ入れた。
