「では、こちらは如何でしょう?」 と、篠宮が手にしたのは 赤みがかったオレンジ色のダリアの花をモチーフにした髪飾りで、とっても綺麗 「良いわね、それにしましょう」 「では、失礼致します」 篠宮はそう言うと、さらりとあたしの髪に触れた あたしに髪飾りを着けるのは、篠宮の役目 幼い頃から篠宮は毎朝この役目を果たしてくれていて、篠宮自身も 『恋様に髪飾りを着けるのは私の大事な1つの役目ですから』 と以前言っていた