"神崎財閥" この名前だけで沢山の視線を集められる 見合いの願いも、挨拶回りも疲れるのよね 「近日、私が選んだドレスを手配します」 「そう、それなら良いわ」 篠宮が選ぶドレスやアクセサリーは全てお洒落な物ばかり それも、あたし好みの 「お嬢様、篠宮様、到着致しました」 そう、運転手の言葉と同時に、ゆっくりリムジンは停車した 寛いでいた身体を起こし、扉に手をかけると グイ、と身体を引かれ 唇に何かが重なった