「あら、あなたが神原さん?」


「は、はい、神原咲です
よろしくお願いします…!」


ここに来るまでに何度も頭の中で復唱していたおかげでちゃんと言えた


「責任者の大崎(おおさき)です
よろしくお願いします」


そういって丁寧に頭を下げてくれたのはお母さんと同じくらいの年の女の人


こんなに若い子が来てくれるなんて、と笑いながらボランティアの概要を話してくれる


あらかたの説明を受け終え、周りを見てみると大崎さんと同じくらいかそれ以上の年齢の人がほとんどのようだった


先ほどの説明でこの団体に所属しているのは16人だけど、みんな自分の都合で来るからたいてい3、4人しか集まらないと聞いていた通り、今回も集まったのは私を入れて4人だった


ボランティアは土曜日の13:30~16:00の2時間半


だけどそれもそんなに厳密な決まりではないようで、途中で来た人や帰っていく人もいたし、毎回来れなくても良いと言われた


子供たちとはすぐに打ち解けられて、今日初めて会ったばかりなのにみんな懐っこく一緒に遊ぼうと誘ってくれる